今日…クリスマスって自覚してますか!!?!?!?

 

2014年12月25日。

 

この日はP会のクリスマスコンサートだった。

軽音の時も毎年クリスマスイブとクリスマスの2日間に定演があってリア充組からしたらうざったい行事だろうな~なんて思っていた。

 

でもリア充組でない私には好都合のイベントだった。

 

…そう、もう自分の気持ちに気づいてしまったこの時、大勢のメンバーもいるとはいえ片想いの人とクリスマスを共に過ごせるのはなんだかウキウキしていた。

しかもリア充がより一層愛を深めるこの時期にあみとつかさは喧嘩中だった。…私って性格悪いな~笑

 

私が会場に着くと、たまたま一番最初に会ったのはつかさだった。

 

「お、かなちゃ~ん。…メリークリスマス。」

 

…急にイケボでくさいこと言ってくんじゃねーよ!!!!!

 

「おはよ~メリークリスマス~~笑」

「プレゼント何もないけど気持ちは込めてるから(どや顔)」

「伝わった伝わった笑」

「じゃあまたね~」

「うん~」

 

この時の胸の高まりはすごかったな~と我ながら笑ってしまう。

 

こういういい空気感に包まれた後に女子楽屋に入ってあみを見た時はさっきとは違う胸のざわめきがあった。

 

あみはいたって普通に見えた。でもあみが私に話しかけることはなかった。

あみは別の女子と連弾、つかさは同期の男子と連弾だった。私はソロで、坂本龍一戦場のメリークリスマスを弾いた。同期の女子でヘアアレンジがうまい子に髪の毛をセットしてもらい舞台裏に行くとたまたまつかさがいた。つかさは私のイメチェンに気づいてくれて笑顔を向けてくれた。

ここの会場は暗めの照明だったので客席があんまり緊張せずに弾くことができた。

 

演奏後、意外なことにあみ自ら話しかけてくれた。

「かなしゃんの演奏よかったよ~~綺麗だった~~」

「…え!?ホントに!?ありがとう…」

 

あみが私を褒めるなんて思いもしなかった。しかもあみはピアノに関しては他人を褒めない。あみのピアノはすごく好きだったので素直に嬉しかった。

 

演奏会が無事に終わり全員集合した時、あみはひとつ下の後輩と仲良くいた。この後の打ち上げの説明があった後、つかさが私に近づいてきた。

 

「かなちゃん打ち上げ行く?」

「行かな~い」

「はあっ!?」

「嘘!笑 行くよ!」

「よっしゃ~!!」

 

何がよっしゃなのかも分からないしあみがこのやり取りを見ているかもしれないと思うと内心ビクビクしていたがこんな些細なやり取りさえ嬉しかったものである。

 

打ち上げにはあみはいなかった。しかも私の隣につかさが来た。

 

「いや~かなちゃんの戦メリ超よかったよ!」

「そんなことないよ~」

「いやいや素晴らしかった」

 

お酒を飲みながら話は弾み、最初は周りの人達と盛り上がっていたのだがふと2人で話す瞬間があった。

 

「そういやさ、この前はありがとね。」

「え?あ~、全然…大したことできてないけど…いつでも話なら聞くからさ。」

 

「いやマジで助かったよ…ちょっと好きになった。」

 

…今何ておっしゃいましたか?????

 

「…それ本気にしていいの??」

「いや~、ホントはこういうのダメだけどね~…」

 

え、え、なんでそんな曖昧な返事なの??そこは冗談だよ馬鹿くらい言えよ!!!!!

もう私の頭の中はパニックだった。あみはいないし、誰も聞いてないし。クリスマスだし。

 

一次会終了後、私は帰ることにした。つかさはこの後の二次会(オール)にも行くみたいで誘われたが母親に朝帰りするとは言ってなかったしやっぱり帰ることにした。

 

そして最後の最後帰り際、つかさはじゃーねーと言いながら私のほっぺをすりすり触ってきた。

「手冷たくてごめん~…」

「ううん、大丈夫」

「じゃあまた来年。またね」

「うん、またね~」

 

この男はあみという美人で頭良くてピアノもうまくてあざとい彼女がいながらホントに酷いことをしてくる男だった。

でも当時の私はたとえ彼女がいても平均以下の自分なんかに構ってくれて嬉しかった。しょっちゅう喧嘩もしているし、もしかして彼の中で私の存在が大きくなってるんじゃないかって…期待してしまったんだ。