やっぱりかなわない。

2015年2月終わりごろ。

 

たしか3月の定期演奏会(3定)の一週間前くらいだったと思う。

珍しくつかさからLINEが来たのだ。

 

『この前のもやもやはすっきりしましたか』

 

実はバレンタインの日、母親とちょっともめて久々に泣きたくなってとっさにつかさに電話をかけてしまったのだ。つかさは出なくて正直出なくてよかったとほっとはしたがさすがに向こうから返事あってちょっと慰めてもらったのだ。

 

『うん!もう大丈夫だよ~~ありがとね!』

 

と言いつつ向こうからLINEしてくるなんてあみと何かあったのかななんて思っていたら案の定それだった。

 

今度の定期演奏会で2人で二台演奏を予定していたんだけど、つかさがすっかり練習を忘れていてまた喧嘩になったらしかった。

 

たしか向こうが寂しいみたいなこと言ったんだよね。

それで思い切って私が「会い行こうか?笑」って言ってみたんですよ。この時母親もいなかったから言われたらいつでも会いに行ける勢いだった。

 

つかさ『会いたいけども』

私『けども?』

つかさ『こういうのはよくない』

 

急に真面目になったのは笑った。ただそのあと『好きになっちゃうから』みたいなこと言ってきたんだよね…。あのLINEスクショして取っといておけばよかったなと思う。

 

そして肝心の定期演奏会は特に致命的なミスもしていなかったのでほっとした。

向こうからも「なんとかなったよ」と言ってもらえたので安心した。

私はソロで2曲。そのうちの1曲はつかさに初めて褒めてもらった曲、スクリャービンの練習曲。もう1曲はチャイコフスキーのワルツ。

 

私の出番の時につかさは舞台進行をしていて、この舞台進行する人は譜面台はいるのかいすは2種類のうちどっちかなどの確認をしたりするのだが、この確認中に急にあみがつかさのところに来て自分の母親が来ているから会ってくれないかと言ってきた。

正直私もタイミング悪いんじゃないかと思っていたらつかさは今忙しいから無理と今まで見たことのない冷たい顔で言い放った。こんな怖い顔するんだと私は驚いたがあみはめげない。まあたしかにこの確認が終われば挨拶程度の時間なら空くはずだったから無理もない。それでもつかさは忙しいの一点張りで会おうとせず、結局あみは諦めた。

 

この時何を思ったのか、また期待してしまったのだ。もうすぐ別れるんじゃないかって。唐突に。

 

でもそんな私の期待はやっぱり幻にすぎなくて、3定の打ち上げの一次会で潰れたつかさが頼ったのはあみで、家まであみが送っていったのだった。

 

最後はやっぱりあみ。結局私じゃない。私は一時の休憩所でしかなかった。